尖圭（せんけい）コンジローマについて

尖圭（せんけい）コンジローマは、性感染症(性病・STD)の一種です。
主に性行為によって、ヒトパピローマウイルス（HPV、コラム）が感染して腫瘤しゅりゅう（いぼ）ができる病気です。
代表的な性行為感染症(性病・STD)のひとつで、尖圭コンジローマの人と性行為をすると、６０～８０％が感染するといわれています。
１０代後半～３０代前半で多くみられ、大小陰唇や腟前庭といった性器の外側、腟や子宮頸部など性器の内側にできます。
肛門周辺、肛門内、尿道口にできることもあります。
女性の場合は、たまたまお風呂で洗っている時にイボを発見したり、歩くときに違和感を感じて気づく人が多いようです。
ヒトパピローマウイルスの潜伏期は３週～６カ月とされています。感染後平均約３か月の潜伏期間をへて、いぼが形成されます。
症状は、いぼが触れたり、おりものが増えることがありますが、トリコモナス腟炎やカンジダ外陰・腟炎、淋菌感染などを伴うことも多く、かゆみや痛みなどを感じることもあります。
子宮頸部や腟の尖圭コンジローマでは無症状のこともあります。
子宮頸がん検診での細胞診の異常をきっかけに発見されることもあります。
ヒトパピローマウイルスは性交歴を持つ女性の６０～８０％は、一生のうちに一度は感染するといわれるありふれたウイルスです。
少しでも異変や症状を感じた時には早めに受診して早めに治療をはじめましょう。

よくある質問

• 自然に治ることはありますか？
  あります。ですが放置してイボが増殖した場合には治療が難しくなります。
  当院では塗り薬で治療しますが、悪化すると液体窒素やレーザーでの治療が必要となります。その場合は大きな病院を紹介させていただきますので、早めの受診をお勧めします。
• 再発することはありますか？
  ４人に１人は３ヶ月以内に再発するという再発率の非常に高い病気です。
  治療後も３か月に一度は通院をして経過をみることで再発防止に努めます。